地盤改良 hyspeedlogo

◆地盤とは

【土地と地盤】

地盤とはすべての構造物に接する土地の呼び方です。
土地には使用状況に応じて、たくさんの呼び方があります。
宅地や敷地・更地等は耳にしたことが多いと思いますが、地盤という呼び方は日常の中では他の呼び方に比べて少ないのでないでしょうか。
日常的には慣れない呼び名の地盤ですが、地盤と接地せずに建築される建物はありません。
建物を建築しようとすれば、必ず地盤の上に建築することになり必ず地盤は必要となります。
土地と地盤画像

【建物と地盤】

建物は基礎という部分を介して地盤と接地しています。
つまり、建物の重さは地盤に支えられているということです。
正確には接地面の地盤だけが支えているのではなく荷重が伝わる一定の範囲の地盤が建物を支えています。
地盤に十分な強度があれば建物は何十年にも建築直後の接地レベルを維持しますが、地盤が軟弱で建物の重さに耐えられない場合は、建物が傾き沈下してしまします。
土地と地盤画像

【建築材料と地盤】

地盤は工事よりも前から存在しているものなので、地盤も建築材料のうちというと違和感があるかもしれません。
建物を一番下から支えている地盤は建物になくてはならないもので、建物をいかに現在のたくさんの優れた工法で建築したとしても地盤が十分に機能しなければ傾き沈下し、その建物に永く住み続けることはできません。
一般の建築材料であれば外観からも大体の良し悪しは分かりますが、地盤の場合は地面を覗き込んだだけでは分かりません。
そのため、建物の設計者・施工者が自ら確かめるか地盤調査会社に依頼してしっかり調べてもらうことが必要になります。
建築材料と地盤画像

◆地盤改良とは

【地盤改良の前に】

現在の建築方法は耐火性能・耐震性能・耐湿性能等格段に進歩をしました。
しかし、その建物を支える地盤が弱ければ建物は歪んだり沈下したりしてしまいます。
そのため建物建築を施工する前に地盤が建物の重さに耐えられるか、地盤調査を行う必要があります。
※民間工事は地盤調査が義務化されてはいませんが、住宅瑕疵担保履行法が施工されてからは瑕疵担保保険に申し込みの際に地盤調査結果書が必要になったため、地盤調査を行うのが一般的になりました。
地盤改良の前に画像

【地盤調査の方式】

■スウェーデン式サウンディング方式
戸建住宅のほとんどの場合に採用される方式、建物基礎の四隅と中央の5か所の強度を調査する。
先端がスクリューになっている鉄棒を地面に立て、重りを少しづつ載せながら地面にねじ込み重さを記録します。
100キロの重りを載せても鉄棒が地面に入らなければ、ハンドルを回して鉄棒を地面にねじ込みハンドルの回転数を記録します。
重りの量・ハンドルの回転数から地盤の強度を算出します。
スウェーデン式サウンディング方式画像
■ボーリング調査
分譲マンションなど重量のある建物の場合に行う調査方法で支持層に到達するまでボーリング(くりぬくこと)をする。
地盤の強度を計測しながら同時に地層のサンプルを採取します。
ボーリング調査は地盤強度の計測のほかに、地下水が流れる層の位置や地盤が横にどれだけ揺れ動くか等わかります。
ボーリング調査画像

【既存の地盤改良工法】

■表層改良工法
対象の敷地範囲を2mほど掘ってから、固化剤(セメントミルク等)を入れて土と攪拌します。
固化剤が凝固し地盤の強度を上げる工法。
表層改良工法画像
■柱状改良工法
支持層となる地盤まで円柱状に土を掘り、中へ固化剤(セメントミルク等)を低圧ポンプで注入し攪拌翼で中の土と攪拌することにより、化学反応を起こし固化剤が凝固する。
地面から支持層までの円柱状の支柱が出来上がる。
柱状改良工法画像
■鋼管杭工法
支持層となる地盤まで鋼管を打ち込み地面から支持層までの支柱を作成する。
鋼管杭工法画像

◆ハイスピード工法とは hyspeedlogo

【ハイスピード工法の特徴】

ハイスピード工法(天然砕石パイル工法)は天然砕石のみを使用して地中に石柱を形成する地盤改良です。
地震時は砕石パイルの間に地中の水分が流れ込むため地表の液状化現象を防ぐ効果があり、また耐震性に関しても周囲の地盤と砕石パイルで複合手的に建物を支え安定した強度を保ち、砕石パイルは横揺れにも追随するので従来の柱状工法のように杭がせん断するのを防ぎます。
土との相性という面では、地中に固化剤(セメントミルク等)を流し込む従来の柱状工法では腐植土のような層では凝固せずに十分な強度が得られない問題がありましたが、ハイスピード工法は天然砕石を使用しているため、地中で凝固させる必要がないので腐植土の層であっても十分な強度を保ちます。
また、火山灰の層のようにセメントと土を攪拌すると発生の恐れのある六価クロムに対しても天然砕石のみの使用なので発生の心配はありません。
従来の柱状工法で使用するセメント柱状や鋼管杭は人工の埋設物になるため、将来的には撤去が必要になります。
その際の撤去費用は土地の評価額よりマイナスされ地価を下げることになりますが、天然砕石は人工物に当たらないため、地価の評価額を下げることはありません。
ハイスピード工法画像
セメント系改良六価クロム発生画像

HySPEED(350)工法【ケーシングタイプ】

HySPEED(350)工法は、施工スピードアップ・無排土施工・天然砕石を用いた環境への配慮を目的に開発された地盤改良工法です。
SVヘッドを先端に取り付けたケーシングを用いて、無排土で地盤を削孔し、SVヘッドから排出した砕石を締め固めて地盤を補強します。
専用施工機を用いて、狭小地においても施工可能な工法です。

HySPEED(350)工法


施工工程
HySPEED(350)工法施工工程

1土を排出せず、周辺地盤を締固めながら連続的に掘削を行います。
2ケーシング内に砕石を投入し、左回転を伴いながらケーシングを50㎝程度 引き上げます。
砕石が先端より排出され、空間が砕石で満たされている事を確認します。
3・2の工程で引き上げた高さと同じ深度まで、左回転を伴いながらケーシングを圧入します。
4・2・3の工程を繰り返しながら地表面まで砕石パイルを構築します。

「SVヘッド」3次元圧密

SVヘッドのスラッシュカットされた先端形状が、多角方向に圧力をかけながら回転穿孔することで、原地盤を大きく撹乱することなく孔壁を形成。さらに、砕石の圧入時に再圧密をすることで、安定した強い地盤を形成することができます。
「SVヘッドの支点変位軌道」による集中圧密で、異次元のコラム強度が可能になります。

「SVヘッド」3次元圧密
砕石量センサーにて砕石量の見える化を実現
先端から排出する砕石量をセンサーでリアルタイムに管理することで砕石の見える化を実現しました。下図の管理装置上部に取りついているランプの色が投入された砕石量に応じて変化します。
施工時には、下図のランプや管理装置を見て砕石量を確かめながら施工を行います。 HySPEED(350)工法では、1本ごとの砕石量の管理ではなく、各層ごとに管理することが可能です。

また、各層ごとのデータを出力した砕石量管理グラフより断面的に見てどれくらい砕石が入っているのか視覚的に確認することが出来ます。
右のグラフは品質管理の上でも必要なデータとなっています。
砕石量センサーにて砕石量の見える化を実現画像
砕石量センサーにて砕石量の見える化を実現2画像
タブレットアプリを用いた施工品質管理
施工品質・精度向上のために自社開発のタブレットアプリを使用しています。
アプリでは、物件情報・現場写真などの管理が可能です。
現場写真の撮り忘れ・偽造防止効果に加え、管理業務時間の短縮効果があります。
タブレットアプリを用いた施工品質管理画像
知っていますか理画像 知っていますか理画像

【ハイスピード工法・従来柱状工法比較表】

ハイスピード工法・従来柱状工法比較表


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